2017年5月16日(水)、グローバル特別講義Ⅲ(杉岡・谷口)では山崎善也綾部市長を講師にお迎えして公開講座を実施しました。
綾部市では人口ビジョンを策定し、課題を見える化することで対応策を検討しています。定住促進・定住交流を市の最優先施策と位置付け、全国的にも珍しい「定住交流部」を設けました。定住に関する相談は住居や雇用などそれぞれの窓口が異なるため、市民が動くのではなく専門部署を作り職員が動く体制を整えました。その結果、窓口を通じた定住実績は過去10年間で209世帯514人にのぼります。定住を促進する一方で、新たに家などが建てられない市街化調整区域が存在したため、5年かけて区域区分を廃止しました。
山崎市長は「京都府北部地域全体での底上げが必要。5市2町合わせて30万人という人口は県庁所在地と同規模にあるが、課題は高度な教育や医療機関、一流のスポーツ施設や文化施設がないために、この地でライフスタイルが完結できない若者が都市部へ流出してしまうことにある。施策や都市機能の充実が行政の重要な役割になる。
人口減少社会の中での自治体経営は大変難しい。ないものを探すのではなく、強みを活かして弱みを補完することが重要。学生の皆さんにはこの大学で学び、地域で頑張るリーダーになってほしい」とのお話をいただきました。