2025年2月7日(金)、本学地域防災研究センター及び地域経営学部・大門大朗研究室の主催により、第8回地域防災連続セミナー「そなえよう!みんなとペットの災害対策」を市民交流プラザふくちやま(福知山市)で開催しました。当日は、九州医療科学大学臨床心理学部の加藤謙介教授を講師に迎え、能登半島地震などの事例を踏まえた人とペットの災害対策についてご講演いただきました。
講演では、能登半島地震や宮崎県の台風災害を例に、人とペットの避難行動に関する課題が紹介されました。特に、「同行避難」「分散避難」「同伴避難」という3つの避難形態について、具体例を交えながら説明がなされました。また、飼養場所の防災対策に加え、ペットのしつけや健康管理など、日常の適切な飼育管理が災害時の対応力向上につながることが強調されました。さらに、避難所での人とペットの居場所の確保や、ペットと一緒に避難できない場合の対応策についても事例が紹介されました。
加藤氏は、ペットの飼育の有無にかかわらず、地域の誰もが排除されない「インクルーシブな防災・減災」の重要性を強調し、災害時に人もペットも「みんなが助かる地域社会」を築くためには、日頃から「顔の見える信頼関係づくり」が最も効果的な「ついでに防災」になると述べました。本セミナーは、ペットを含む地域防災の在り方を考える貴重な機会となりました。