2024年12月18日(水)、地域経営学部の講義科目「地域協働論」(担当:杉岡秀紀准教授)では、塩見千花氏(京都府中丹西保健所保健課地域包括支援係)、井上大貴氏(中丹西オレンジロードつなげ隊)、塩見康平氏(福知山市福祉保健部地域包括ケア推進課)をゲスト講師に招聘しました。
中丹西保健所の塩見氏からは、認知症の原因疾患や症状とその対応といった保健的観点からの情報に加え、行政施策についてお話しいただきました。その後、井上氏にご登壇いただき、オレンジロードつなげ隊が各地で行う啓発活動や、認知症対応型デイサービス施設での対応方法に関する事例をご紹介いただきました。講話の中では「認知症基本法」にも触れ、「認知症の方を含めたすべての人が尊重し合い、個性や能力を十分に発揮できる共生社会の実現をめざすための法律」であると紹介し、共生社会の実現には新しい認知症観を持つことが重要であると語られました。
さらに、地域包括ケア推進課の塩見氏から、「認知症サポーター養成講座」や「認知症の人の家族の会」など、支える側を支える活動についてご紹介いただきました。今年は新たに「家族が学ぶ認知症のこと連続講座」を開催するなど、介護する家族が悩みを共有できる場所の重要性についても説明がありました。
講義の最後には、学生が複数のグループに分かれて「認知症にやさしいまちとはどんなまち?」「認知症に対して、私がいまできることは?」をテーマにグループワークを行い、「家族だけが頑張るのではなく、地域で支え合う」「認知症に関して正しく知る、肯定的に接する」「支援する人を支援したい」などの意見が挙がりました。