2024年3月2日(土)、「2023年度NEXT産業創造プログラムPBL成果報告会及び修了式」を本学およびオンライン(Zoom)で開催しました。
本学では、福知山市からの委託を受けて、新たな産業の創出・集積を目的とした起業家人材育成プログラム「NEXT産業創造プログラム」を2021年度から実施しています。第3期となる今年度は、共創施設「SHIBUYA QWS」との連携やクラウドファンディングによるテストマーケティングなどの実証を通じ、総勢20名(5チーム)がそれぞれ新規事業プロジェクトを考案しました。本報告会には、福知山市商工会や金融機関、SHIBUYA QWS、地域の企業経営者、自治体などから総勢81人にご参加いただきました。
受講生発表
北近畿地域連携機構長を務める西田豊明副学長による開会挨拶の後、NEXTユニット長を務める地域経営学部教授・亀井省吾教授(NEXTユニット長)から本プログラムの実施内容や活動実績などの概要説明がありました。その後、本プログラムの受講生20人(5チーム)が登壇し、チームごとに事業概要や背景・目的、活動成果などについて報告しました。
Aチーム:福知山の企業と大学生が挑戦!規格外野菜を活用した万願成就あめ~地域から廃棄ロス0を目指して~
PBL実施にあたり、「SHIBUYA QWS」での廃棄ロス活用アイデアワークショップや福知山市内の郵便局でのテストマーケティングなどを実施し、フードロスについて問題提起しながら、産学官連携で商品開発を進めました。その結果、同社において年間で約1.5トン廃棄されている規格外の「万願寺とうがらし」や、同社で栽培されている「三和ぶどう」の皮を活用した「万願成就あめ」を開発しました。
Bチーム:プラネットハウス~エネルギーでつなぐ脱炭素な暮らし~
「脱炭素型シェアハウス “プラネットハウス” でカーボンニュートラルな社会を実現」をテーマに、大学生をはじめとするZ世代をユーザーターゲットとする「脱炭素×シェアハウス」に関する事業を実施しました。世界的に脱炭素社会に向けた取り組みが実施されている現状を受け、地球温暖化や学生向け住宅の不足、地域経済の流出などを解決するべく、最先端の脱炭素建築構造のシェアハウスの設計を考案しました。
Cチーム:サーキュラーエコノミーから生まれるバスアメニティ~地球にやさしく、肌にも優しい。京都森の製油所の挑戦~
香りを通じて幸せ感のある毎日を日本から世界に広げていくことを目的として、植物由来成分により肌にしっとり馴染むとともに、香りを楽しむことができるコメ発酵エキスのボディクリームを開発しました。製品開発にあたっては、SNSやAR動画を活用した広報活動に加えて、テストマーケティングの実施・分析などを行いました。
Dチーム:一般社団法人NEXTE福知山 学生記者部「Style Note」
一般社団法人NEXTE福知山と本学学生が連携し「学生記者部」を立ち上げ、起業することに興味を持っている若者層に対して、起業に関する情報発信を行うとともに、講義などで学んだことを活かす機会及び実践経験を提供することを目的とするウェブサイト「Style Note」を運用しました。福知山市にゆかりのある起業家の方々を学生記者が取材し、同法人と共同で記事の執筆及び公開を行いました。
Eチーム:福知山企業の魅力可視化による、ふるさと納税活性化事業~学生と地元企業の新結合による価値創出を目指して~
各企業が持つ魅力の発信強化を図ることを目的として、実践的なインターンシップの実施や企業のウェブサイト・ふるさと納税用コンテンツの制作など、福知山市の企業への就職活動支援及びマーケティング支援事業を展開しました。地域経営学部2年生・菅谷快晴さんは、株式会社Lifexiaのインターンシップに参加し、主に福知山市の企業に対して売上アップのためのコンテンツを制作する事業「GrowSpiral」を立ち上げました。
講評/修了式/総括
板倉宏昭氏(東京都立産業技術大学院大学教授)、板越ジョージ氏(株式会社サノス 代表取締役)、米山孝雄氏(SHIBUYA QWS 副館長)による講評があった後、川添信介学長からそれぞれの受講生に対して修了証が授与されました。その後、西山周三氏(福知山産業支援センタードッコイセ!biz センター長)による総括、福知山市の前川二郎副市長による閉会挨拶があり、イベントは盛況のうちに終了しました。
関連URL
北近畿地域連携機構ウェブサイト(2023NEXT産業創造プログラムPBL成果報告会及び修了式を開催)
掲載紙
京都新聞 2024年3月3日(日)朝刊20面【学生らが取り組みを報告 福知山「産業創造プログラム」発表会】
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