2024年1月23日(火)、今年度をもって教授職を終えられる情報学部・西田豊明教授の最終講義が行われました。
本学教務委員会の山田篤委員長(地域経営学部教授)から西田教授の経歴や専門分野の紹介があった後、「コモングラウンドの底の心の動き—舞台裏から」をテーマに講義が行われ、西田教授が人工知能研究を行う動機のひとつになった人工知能研究初期のAIプログラムの説明や、分身エージェントを用いた知識流通を実装するシステム、コモングラウンドなどについて、世界的な人工知能に関する開発の歴史に触れつつ紹介されました。
研究の視点をものづくりから会話を捉える研究へと見直し、様々なアプローチを試みた事例の解説や、研究を行う中で楽しいと思えることについて語り、システムが実際に動く喜びやイタリアナポリ在住で知己の教授の私邸で行われたプライベートパーティーに出席した体験など、当時を振り返ったエピソードが披露されました。
西田教授は、「自分が作ったAIと会話をして面白くないのは研究者として忸怩たる思い。自分で使ってみて面白いと思えるものにしたい」と現在でもシステム作りを継続しており、飽くなき探求心を見せられていました。
最後には花束の贈呈と、かつての教え子である本学情報学部・黄宏軒教授から西田教授に色紙が贈られ、会場が拍手に包まれました。