本学では、京都府北部地域連携都市圏形成推進協議会(教育部会)からの受託事業「高等教育機関との連携による人材育成事業」(代表:情報学部・畠中利治教授)の一環で、「自治体DXワークカレッジ」を本学で開催しました。
本イベントでは、京都府北部7町により構成される「京都府北部地域連携都市圏形成推進協議会」と本学との連携により、この地域ならではの住民満足度の高い地域DXを推進し、高度情報職員を養成することを目的として、全6回の講座を開催しました。
第1回講座
開催日時
2023年10月20日(金)
講師
中川玄洋氏(NPO法人bankup 代表理事)
テーマ
デジタルの前に取り組める地域づくりのトランスフォーメーション~鳥取の若者活用を事例に~
内容
NPO法人bankupの概要や実績、大学生をはじめとする外部人材と地域をつなぐポイントや活かし方、大学生が地域に関わったプロジェクトの事例などについてご紹介いただきました。講座の途中には、参加者が少人数グループに分かれ、本講座に参加した動機や自治体におけるDX化について意見交換を行いました。
第2回講座
開催日時
2023年10月27日(金)
講師
本学地域経営学部・佐藤充准教授
テーマ
地域経済の見方・考え方
内容
地域経済の捉え方や地域経済循環の分析、地域経済の将来像を考えるための視点などについて紹介しました。講座の途中には、京都府北部地域連携都市圏の所得循環構造が抱える問題点や、稼ぐ力を高めて域内取引を拡大させる中核産業を育成・成長させるために望まれる取り組みについて考えるワークショップを行いました。
第3回講座
開催日時
2023年11月10日(金)
講師
本学・西田豊明副学長
テーマ
ChatGPTとともにワクワクする自治体を作ろう」
内容
対話型人工知能「ChatGPT」の出現に至るまでのAI研究の歴史、ChatGPTの活用レベルに応じた使用方法、得意・不得意な分野などについて紹介しました。講座後半には、参加者が少人数グループに分かれ、実際にChatGPTを操作しながら、各自治体での活用方法について検討しました。
第4回講座
開催日時
2023年11月17日(金)
講師
本学AI研究サークル「FGR」(情報学部2年生:服部凌さん、石原理央さん、佐瀬康輝さん、中原乙華さん、中村応成さん)
テーマ
AIと友だちになろう!ChatAIとの付き合い方~
内容
生成AI(人工知能)の種類や特徴、おすすめの活用方法、AIと今後の社会について紹介しました。その後、参加者は少人数グループに分かれ、それぞれのグループにAIサークルのメンバーが加わり、ChatGPTをはじめとする生成AIを実際に操作しながら、ウェブサイト上にあるPDF文書の要約や、画像の生成方法について、参加者からの質問に応じました。
第5回講座
開催日時
2023年12月8日(金)
講師
川越雅弘氏(埼玉県立大学大学院研究科/研究開発センター 教授)
テーマ
地域共生社会の実現に向けた国の施策動向と当大学の取組み
内容
会場(本学)とオンライン(Zoom)の参加者を繋ぎ、介護保険制度を取り巻く環境変化とその影響、地域共生社会の実現をめざした制度改革の動向、埼玉県立大学における地域課題解決に向けた取組みの具体例についてご講演いただきました。最後に行われた質疑応答では「行政と民間、個人など複数の方が関わる会議の進行の際はどんな工夫をしているか」などの質問が寄せられました。
第6回講座()
開催日時
2023年12月15日(金)
講師
本学情報学部・畠中利治教授
内容
第1回講座~第5回講座までの振り返りを行った後、畠中教授の研究やゼミ活動、数理・データサイエンス教育について紹介があり、新型コロナウイルス感染拡大時の行動自粛やマスク着用の効果を検証した社会シミュレーションをもとに、参加者に対して「政策立案時にはその効果検証が必要になるが、データを活用できるようになってほしい」とのアドバイスを送りました。その後、参加者は2班に分かれ「北近畿地域の連携」をテーマに、地域が連携して取り組む課題解決について意見交換を行いました。
最後に畠中教授から「自治体でDX化が進めば、自然と余力が生まれるはず。その時に備えて集積したデータを活用し、実施したい案件の土壌作りに励んでいただきたい」との総括がありました。