2023年12月12日(火)、本学が福知山市から委託を受けて取り組む受託研究「障害のある人の個性を生かしたデザイン要素の抽出と商品への応用」(研究代表者:情報学部・崔童殷准教授)の進捗報告会を本学およびオンライン(Zoom)で実施しました。
研究背景
障がいのある方が知識習得・能力向上の場として利用する障がい福祉サービス「就労継続支援B型(以下「就B」という)」における活動は、障がいのある方にとって就労の一つではあるものの、給与は雇用契約によらない工賃となっており、その額は非常に低いという状況にあります。
このような背景のもと、福知山市では「福知山市障害者雇用1000人のまちプロジェクト」の一環として、障がいのある方に仕事のやりがいを感じてもらい、余暇を楽しみ、生き生きとした生活を送ってもらうことを目的として「就B事業所の工賃向上支援事業」に取り組まれています。
研究内容
福知山市、京都工芸繊維大学、福知山公立大学が連携し、就B事業所の課題解決を行うため、協力企業を募ったところ、社会福祉法人大江福祉会から新商品開発に関する支援依頼がありました。そこで、京都工芸繊維大学の桑原教彰教授によるコーディネートのもと、本学情報学部・崔童殷准教授及びゼミ生が、同法人が運営する就B事業所「大江作業所」における売上増加・認知度向上を図る手段として、利用者が描いた絵をデジタルデータ化し、それを活用した新商品を開発するための研究を行っています。
12/12(火) 進捗報告会
京都工芸繊維大学の桑原教授がオンラインで参加される中、崔准教授のゼミに所属する学生6人が登壇し、利用者が描いた絵を基にした3Dキャラクターやグッズの制作、活動内容を紹介する専用ウェブサイトの制作、作品をお披露目する展示会の実施など、魅力的な作品や活動を多くの方に知ってもらうためのアイデアを提案しました。そして、これらのアイデアを実現するために活用している画像編集ソフト「Adobe Photoshop」やベクターイメージ編集ソフト「Adobe Illustrator」による画像や動画の編集、ウェブサイトやイラストの制作などに関する技術の習得状況について報告しました。
今後も引き続き、障がい者支援について学ぶとともに、データ編集技術を身につけ、利用者が描いた絵を活用した新商品開発について検討を進めます。
登壇学生(崔ゼミ1年生)
井口優真さん、北村優果さん、髙橋里実さん、大町凜さん、小杉彩香さん、山田優羽さん