日本地域政策学会が発行する学会誌『日本地域政策研究』(2023年9月25日発行 第31号)に、地域経営学部・川島典子教授と小山元孝教授が寄稿しました。
川島教授は「持続可能な中山間地域政策新時代」と題する巻頭言で、中山間地域の「持続可能論」を提唱し、現場の事例からその実現可能性を帰納的に抽出した研究や、今後AIやロボットの代行によって人口減少社会を乗り越えうる中山間地域新時代の到来について提言しています。また、「地域内経済循環による地域活性化」「保健医療福祉サービスの充実」「教育政策」を柱とする「中山間地域政策プロジェクト研究分科会」の内容をまとめた巻頭論文3本の概要について紹介しています。
特集ページ「持続可能な中山間地域政策」では、「中山間地域を持続可能にする福祉政策-先進事例と先駆的展望-」と題して、人口減少社会における課題を解決するために、様々な地域で一般化・普遍化できる研究結果を抽出し、それを人口減少社会の縮図ともいえる中山間地域の政策の一助とすることを目的とする研究の方法や結果、今後の課題などについて論じています。
同じく特集ページで、小山教授は「離村後集落の文化的歴史的連続性-京都府京丹後市の「消えない村」の事例から-」と題して、人口減少が続く中山間地域において、仮に集落が消滅した場合でも文化的・歴史的観点において継続し続けることを立証し、中山間地域政策の一助とすることを目的として、離村集落における歴史文化の連続性を物語る事例などについて論じています。