11月13日(水)に、2024年度第2回市民講座「地域に役立つIoT研究と実践事例の紹介」を実施しました。
講師は情報学部の井上一成教授でした。
当日の参加者は16名でした。
講義では、まずは井上教授がシリコンバレーで半導体研究をしていた経験を踏まえ、自分自身が経験したイノベーションや、技術が変わる中で変わらないものもあるという話をしました。
具体的には、ある分野の技術がある程度向上したとしても、一定のところで別の分野に世のトレンドが移るというものであり、1つの指標だけを追うと興味のある人が減っていくという、技術革新の難しさを紹介しました。
続いて、技術革新により多くの人が簡単に技術を利用できることになる結果、ヒトや地域の個性を喪失させ、大衆化させてしまう側面があることが話されました。
その中で、パソコンが使える人は計算を速くできるが、かといってそろばんに価値がなくなったわけではなく、むしろそろばんが使える長けた右脳を持っていることは、その人の強みになることが紹介されました。
また、大衆化は善し悪しの問題ではなく、「誰でも使える」のだから、技術を学んで使わないと損であるとアドバイスされ、参加者は頷きながら話を聞き、メモをとっていました。
講義の後半部分では井上教授が兵庫県で実施していた、ATMの通話内容を解析して詐欺を防ぐ研究が紹介されました。
通話内容の解析は数万円でできる技術での研究である一方、顧客の姿や声を記録するというセキュリティの問題や電源、通信不安の問題など、実装に向けての課題も示されました。
講義終了後は質疑応答や名刺交換により、教員と参加者が交流しました。
参加者アンケートでは、「理系的な話だけでなく文学的な話も混ざっていてよかった」「技術は高価なものだと思っていたが、比較的安価でもできるものがあると知れた」といった感想がありました。
以下は、募集時の情報です。
テーマ
地域に役立つIoT研究と実践事例の紹介
講師
井上一成(情報学部教授)
開催日
2024年11月13日(水)18:30~19:45(18:10~受付)※参加費無料
開催方式
対面
今回、オンライン配信はありません。
会 場
福知山公立大学3号館2階 3206教室
駐車場
画像の部分にお停めください。
お申込み方法
※終了しました
その他
お申し込みの際の個人情報は、事務連絡および本学公開講座のご案内、統計資料等の作成に使用させていただきます。利用目的以外の使用については、一切いたしません。
お問い合わせ
福知山公立大学北近畿地域連携機構
TEL:0773-24-7151/E-mail:kita-re@fukuchiyama.ac.jp