このたび、昨年度に引き続き、広く数理・データサイエンスにかかる分野を取り扱う研究会を開催いたします。著名な研究者をお招きし、基礎から最先端の内容をご講演いただくほか、本学の数理・データサイエンス分野における研究内容をご紹介する講演を行います。
また、初日のポスターセッションでは、開設5年目を迎えた福知山公立大学情報学部および今年開設された大学院地域情報学研究科の学生の取り組みの一端を紹介するポスター発表をはじめ、外部の研究者にもご参加いただき、数理科学・データサイエンスに関連する広い分野のポスター発表を予定しています。研究成果に限らず、事例紹介やWork in Progressの研究紹介のポスター発表を募集します。積極的なご参加をお待ちしております。
2024/08/27: プログラムと講演概要を掲載しました。ポスターセッションの詳細については後日ご案内いたします。
日時 | 2024年9月8日(日)13:00~18:00(ポスター 16:00~18:00) 2024年9月9日(月)10:00~12:00 |
場所 | 市民交流プラザふくちやま3階 視聴覚室およびギャラリー |
主催 | 福知山公立大学 数理・データサイエンスセンター |
お問い合わせ先 | https://www.fukuchiyama.ac.jp/institutions/mdsc/form |
プログラム
*プログラムとポスター概要のPDFはこちら
9月9日(月) |
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9:40 | 開場 |
10:00~10:40 | 講演「Antlionランダムウォークの解析」 |
成松明廣氏(福知山公立大学数理・DSセンター) | |
10:40~11:40 | 講演「スマート社会を支えるデータ活用」 |
馬強先生(京都工芸繊維大学大学院工芸科学研究科) | |
11:40~12:00 | 閉会の言葉、ポスター賞発表 |
参加申込 | 参加人数把握のため、申込フォームへのご登録をお願いします。 |
参加費 | 無料 |
ポスター発表申込 |
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ポスター発表申込締切 | 2024年 |
講演概要
説明性のあるAIとしてのファジィ理論とさまざまなAI応用〜ミニ四駆AI、RoboCup、ゲームAI〜
- 西野順二先生(玉川大学情報通信工学科)
- 世間で騒がれるChatGPTの原理で今やAIの代名詞となった深層学習が、最初に世界的な成果を発揮したのは囲碁のゲームAIのコンペティションでした。筆者がこれまで関係してきた様々なゲームAIコンペティション、RoboCup、ミニ四駆AI、人狼知能、囲碁AIや、ゲームAIの新たな挑戦であるゲーム接待AI技術の解説するとともに、ゲームに現れる様々な難しい問題に対して可読性と説明性のあるAI理論として期待されるファジィ理論を紹介します。
ランダムウォークと量子ウォークを行き来する
- 井手勇介先生(日本大学文理学部)
- ランダムウォークは、グラフ(ネットワーク)上を確率的なルールに従って移動するモデルであり、ページランクのような情報探索アルゴリズムの基礎理論としても良く知られている。量子ウォークはランダムウォークの量子版と見なせるモデルの一つで、この20年ほどの間に飛躍的に研究が進められている。本講演では、ランダムウォークと量子ウォークを共通の視点から眺める方法を紹介し、そこから見える性質を概観したい。
Antlionランダムウォークの解析
- 成松明廣氏(福知山公立大学数理・DSセンター)
- 本講演では、実数上のAntlionランダムウォークという特殊なランダムウォークを考察する。このモデルは、レーザカオス時系列を用いた多腕バンディット問題における意思決定の数理モデルを単純化したものであり、本研究はその理論的解析の足掛かりと考えられる。講演では、これまでに得られた結果を紹介するとともに、数値計算の結果とそこから得られる予想について解説する。
スマート社会を支えるデータ活用
- 馬強先生(京都工芸繊維大学大学院工芸科学研究科)
- スマート社会の実現に向けて、データ活用の重要性が高まっています。本講演では、情報と社会のインタラクションを研究する社会知能情報学の視点から、観光、金融・投資、Web/SNSといった多様な分野におけるデータマイニングと情報検索・推薦技術の研究開発について紹介します。