第1回福知山数理・データサイエンス研究会 開催案内

 



福知山公立大学数理・データサイエンスセンターは、理論研究にも軸足をおいた活動を展開しています。このたび、量子情報とその関連分野をテーマとして、広く数理・データサイエンスにかかる分野を取り扱う研究会を開催いたします。3名の著名な研究者をお招きし、テーマに関連した基礎から最先端の内容をご講演いただくほか、数理・データサイエンスセンターにおける研究内容をご紹介する講演を行います。
また、初日のポスターセッションでは、開設4年目を迎えた福知山公立大学情報学部の学生の取り組みの一端を紹介するポスター発表をはじめ、外部の研究者にもご参加いただき、数理科学・データサイエンスに関連する広い分野のポスター発表を予定しています。研究成果に限らず、事例紹介やWork in Progress の研究紹介のポスター発表を募集します。積極的なご参加をお待ちしております。

 


日時 2023年8月17日(木)13:00~18:00
2023年8月18日(金) 9:00~12:00
場所 市民交流プラザふくちやま3階 視聴覚室およびギャラリー
主催 福知山公立大学 数理・データサイエンスセンター
お問い合わせ先 https://www.fukuchiyama.ac.jp/institutions/mdsc/form

 

プログラム *プログラムとポスター概要のPDFはこちら
8月17日(木)
13:00~ 開場
13:30~      
開会
13:40~15:10
講演 「量子ウォークから眺めたゼータ対応と絶対数学」
  今野紀雄先生(横浜国立大学名誉教授)
15:10~15:20 
休憩
15:20~16:50
講演 「自然現象から情報処理へ」
  谷田純先生(大阪大学大学院教授)
16:50~17:00 休憩
17:00~18:00
ポスターセッション
8月18日(金)
 
8:40~  開場
9:10~10:40 講演 「グラフゼータ関数と量子ウォーク」
佐藤巖先生(小山工業高等専門学校名誉教授)
10:40~10:50 休憩
10:50~11:50 講演 「量子情報の応用としての量子探索アルゴリズムとその数理」
成松明廣氏(福知山公立大学特任研究員)

 

参加申込  参加人数把握のため、申込フォームへのご登録をお願いします。
参加費 無料
ポスター発表申込  1.発表の方は、必ず参加申込をお済ませください。
  2.  参加申込後、ポスター発表申込フォームにて、「講演者名」「所属」「タイトル」「概要(100文字以内)」を入力し、お申し込みください。
  3.ポスターはA0サイズになります。
ポスター発表申込締切 2023年7月31日(月)  →2023年8月9日(水)までに延長しました

 

講演概要 
「量子ウォークから眺めたゼータ対応と絶対数学」
今野紀雄先生(横浜国立大学名誉教授)
2000年頃より量子コンピュータ周辺の分野から、ランダムウォークの量子版である「量子ウォーク」が大変活発に研究されている。近年このモデルを起点とした「ゼータ対応」の研究に注力してきた。さらにごく最近「絶対数学」との接点もこの流れで発見した。以上のような、量子の世界における新しい歩き方を紹介したい。
「自然現象から情報処理へ」
谷田純先生(大阪大学大学院教授)
自然現象に内在する情報処理機構を活用するナチュラルコンピューティングという情報技術分野がある。その中でも、光現象を活用する光コンピューティングとしてさまざまな手法が提案されており、幅広い課題への応用が期待されている。本講演では、主要な光コンピューティング手法を俯瞰し、その現代的形態といえるコンピュテーショナルイメージングとニューロモルフィックコンピューティングについて紹介する。
「グラフゼータ関数と量子ウォーク」
佐藤巖先生(小山工業高等専門学校名誉教授)
グラフ理論のある話題を解説し、グラフゼータ関数に至る経緯を簡単に述べ、伊原ゼータ関数と第2種weightedゼータ関数の定義と行列式表示に触れる。グラフの同型問題を通して、グラフ上の離散時間量子ウォークの一つであるGrover walkの時間発展行列、即ち、Grover行列と、伊原ゼータ関数の関係について解説し、第2種weightedゼータ関数の行列式表示の応用として、Grover行列に関する今野-佐藤の定理について述べる。
 
「量子情報の応用としての量子探索アルゴリズムとその数理」
成松明廣氏(福知山公立大学特任研究員)
2023年3月に理化学研究所で国産量子コンピュータの初号機が稼働したことを始め、近年国内外を問わず量子情報とその関連分野の研究はさらに加速している。本講演は、その中で量子探索アルゴリズムの解析を行った研究に関するものである。本研究において、探索アルゴリズムの解析のためにグラフ上の量子ウォークを利用するが、その際に扱う時間発展作用素の行列サイズは一般に巨大である。そこで問題の次元を小さくすることが重要となるが、この点について講演で紹介したい。

 


 

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